080-6127-1610
催眠療法(前世療法②)/ただいま、婚活中!(小説にしてみました)Vol.17
(上記、フィクションです)
「どうですか? そろそろ、その場所を離れ、さらに今いる人生での時間を進めていきましょうか?」
「あ、はい」
「それでは、また、1~3まで数えます。するとあなたは、今いる人生での時間を進めていくことができます。何年、何十年後まで進んでいくか、感じ取ってみましょう」
エスさんの1~3のカウントで、里江の見ていた画面がパッと切り替わった。それほど裕福という感じではないが、それなりのお屋敷の中、小綺麗に整えられた部屋で、5~6歳くらいの男の子を遊んであげている自分の姿がある。たぶん20歳代後半くらい。その子は自分の息子で、旦那さまは。。。あの少年ではないみたいだ。
「あ。。。」
「どうしました?」
急に、涙があふれてきた。いきなりで戸惑ったけれど、『もう、あの少年はいないんだ』って、頭のどこかで声がした。村の出口でお別れしてからも、少年は疫病をのがれて生き延びてくれた。でも、そのあとに戦争が起こって、村を守るために戦い、命を落としてしまったのだ。
孤児となった里江を引き取ってくれた家は、ちょうど里江と同じ年頃の娘さんがいたのだけれど、疫病とは別の病気で亡くなっていた。その娘さんの代わりに、里江のことを本当に優しく大切にしてくれた。それでも、里江はずっと少年が迎えに来てくれるのを待っていた。でも、そんな里江の元に、少年の訃報が届いたのは、まだ里江が10歳くらいの頃だった。
「旦那さまは、引き取られた家の養父の甥っ子で、他に子供がいなかった養父母の希望で彼と結婚し、家を継ぐことになったんです」
少年のことを忘れたことはなかったけれど、旦那さまも穏やかな性格の人で、息子にも恵まれ、それなりに幸せな人生を送っていた。
「では、そろそろ、その場所も離れましょうか」
「それでは、今度は、今いる人生での最期のとき、死の直前まで時間を進めていきます。どんな場所にいるのか、どんな思いで最期のときを迎えようとしているのか、感じとってみましょう」
さらなるカウントで移動した先は、同じ屋敷の室内。ベッドに横たわる里江を取り囲むように、心配そうな顔をした青年や同じくらいの年頃の女性、それにまだ3歳くらいの小さな女の子がいる。たぶん、息子とお嫁さん、それに孫だろう。
「今いる人生での最期のとき、今、どんな気持ちで死を迎えようとしていますか?」
「とても。。。穏やかです。少年のことはこころ残りだけれど、本当にいい人生だったなぁと」
ほろほろと、涙がほおを伝う。満足の涙だ。
「では、そろそろ、その場も離れましょうか」
「それでは、ゆっくりと上へ、上へとあがってきます。死後の世界、人生と人生の間、中間生へとあがっていきます。そこは静かで穏やか、痛みも苦しみも何もない、静かな世界です。その静かな世界で、今、離れてきたばかりの人生について振り返ってみましょう」
「はい」
「今離れてきたばかりの人生の中で、手に入らなかったものはありますか?」
「。。。少年との時間。もっと一緒に遊びたかった。遊んで欲しかった」
本当に満足のいく人生だった。ただ、少年のことだけがこころ残りとなっていた。
「では、反対に、手に入ったものはありますか? 知識や技術でもかまいません」
「家族です。家族に恵まれて、本当に幸せな人生でした」
「では、今離れてきたばかりの人生の中で関わった人たちの中に、今を生きる里江さんと関係のある人はいましたか?」
「。。。最近出会った彼、彼が。。。少年かと思ったんですが、違うみたい。私を引き取ってくれた養父です」
彼に感じていた懐かしいような、ほっとするような不思議な感覚。それが何か、やっと納得できた。
「では、今1つの人生を離れてきたばかりのあなたから、現在を生きる里江さんに、言葉、メッセージを送ってあげてください」
里江は、こころの中でメッセージを受け取った。そのメッセージは、今の里江のこころに優しく響いてくれた。
「それでは、そろそろ、その場所も離れましょうか。さらに上へ、上へ、光の中へとあがっていきます。優しい光、穏やかな光、明るい光、荘厳で美しい光の中へと包み込まれていきます。今、その光を感じることはできますか?」
「そこには、あなたが産まれる前から、あなたのことだけを見守り導いてくださっている光の存在、ハイアーセルフがあなたの訪れを待ってくれています。その存在を感じることはできますか?」
「では、また、数字を1~3まで数えます。するとあなたの前に、光の存在、ハイアーセルフが現われてくださいます。どんな姿、あるいはどんな形で出てきてくださるか、感じ取ってみましょう」
いつものカウントで目の前に現われたのは、丸い大きな光のかたまりだった。キラキラ輝いて、少しまぶしいくらいだ。
「まずは姿を現してくださったハイアーセルフに、『ありがとうございます』とお礼の言葉をお伝えしましょう」
「あ、ありがとうございます」
「ハイアーセルフに何か聞いておきたいことはありますか? 今は、どんなことでも答えてくださいます」
「あ。。。あの、私。。。結婚できますか?」
「答えはあなたの中に降りてきます。答えが降りてきたら教えてください」
「あ、大丈夫です」
ハイアーセルフのメッセージは、里江の質問、結婚できるかどうかのイエス、ノーの答えではなかったけれど、まさに、今の里江に必要なメッセージだった。結婚できるかどうかではなく、目の前にある幸せに気づくことから始めればいいんだと、そんなふうに思えた。
「では、今日はハイアーセルフとはお別れしましょうか。『ありがとうございます』と、お礼を言ってお別れしましょう」
「はい、ありがとうございます」
ハイアーセルフの姿が消えた。本当に今日も、いっぱい泣いてしまった。でも、それ以上に、いっぱい受け取れたメッセージがあった。彼との出会いも、今は大切にしてみようと思えた。
「彼、待ってくれるんです。なかなか決められない私を、急かさないというか。。。」
「安心感があるのかな?」
「そう。。。ですね。ぐいぐい引っ張ってくれる人ではないんですけど、ちゃんと話を聴いてくれて、でも、自分の意見も言ってくれて」
「もう少し、せっかくのご縁、大切にしてみられます?」
珍しく、迷うことなく素直にうなずけた。
バックナンバーはこちらから
、
ヒプノセラピーについて詳しく知りたい方はこちらから
ヒプノセラピスト養成講座について詳しく知りたい方はこちらから
方向性を迷ったときはチャネリング
思いぐせを変えたいときは催眠療法(ヒプノセラピー)
頭の中を整理し問題解決したいときは心理カウンセリング
心と身体を癒したくなったときはレイキヒーリング
胃をロールアップして健康増進したいときはSS健康法
(副作用でダイエットになってしまう場合もあります)
LINE@始めました イベント情報配信ご希望の皆さまへ
22/11/12
22/10/30
22/10/07
TOP
(上記、フィクションです)
「どうですか? そろそろ、その場所を離れ、さらに今いる人生での時間を進めていきましょうか?」
「あ、はい」
「それでは、また、1~3まで数えます。するとあなたは、今いる人生での時間を進めていくことができます。何年、何十年後まで進んでいくか、感じ取ってみましょう」
エスさんの1~3のカウントで、里江の見ていた画面がパッと切り替わった。それほど裕福という感じではないが、それなりのお屋敷の中、小綺麗に整えられた部屋で、5~6歳くらいの男の子を遊んであげている自分の姿がある。たぶん20歳代後半くらい。その子は自分の息子で、旦那さまは。。。あの少年ではないみたいだ。
「あ。。。」
「どうしました?」
急に、涙があふれてきた。いきなりで戸惑ったけれど、『もう、あの少年はいないんだ』って、頭のどこかで声がした。村の出口でお別れしてからも、少年は疫病をのがれて生き延びてくれた。でも、そのあとに戦争が起こって、村を守るために戦い、命を落としてしまったのだ。
孤児となった里江を引き取ってくれた家は、ちょうど里江と同じ年頃の娘さんがいたのだけれど、疫病とは別の病気で亡くなっていた。その娘さんの代わりに、里江のことを本当に優しく大切にしてくれた。それでも、里江はずっと少年が迎えに来てくれるのを待っていた。でも、そんな里江の元に、少年の訃報が届いたのは、まだ里江が10歳くらいの頃だった。
「旦那さまは、引き取られた家の養父の甥っ子で、他に子供がいなかった養父母の希望で彼と結婚し、家を継ぐことになったんです」
少年のことを忘れたことはなかったけれど、旦那さまも穏やかな性格の人で、息子にも恵まれ、それなりに幸せな人生を送っていた。
「では、そろそろ、その場所も離れましょうか」
「あ、はい」
「それでは、今度は、今いる人生での最期のとき、死の直前まで時間を進めていきます。どんな場所にいるのか、どんな思いで最期のときを迎えようとしているのか、感じとってみましょう」
さらなるカウントで移動した先は、同じ屋敷の室内。ベッドに横たわる里江を取り囲むように、心配そうな顔をした青年や同じくらいの年頃の女性、それにまだ3歳くらいの小さな女の子がいる。たぶん、息子とお嫁さん、それに孫だろう。
「今いる人生での最期のとき、今、どんな気持ちで死を迎えようとしていますか?」
「とても。。。穏やかです。少年のことはこころ残りだけれど、本当にいい人生だったなぁと」
ほろほろと、涙がほおを伝う。満足の涙だ。
「では、そろそろ、その場も離れましょうか」
「あ、はい」
「それでは、ゆっくりと上へ、上へとあがってきます。死後の世界、人生と人生の間、中間生へとあがっていきます。そこは静かで穏やか、痛みも苦しみも何もない、静かな世界です。その静かな世界で、今、離れてきたばかりの人生について振り返ってみましょう」
「はい」
「今離れてきたばかりの人生の中で、手に入らなかったものはありますか?」
「。。。少年との時間。もっと一緒に遊びたかった。遊んで欲しかった」
本当に満足のいく人生だった。ただ、少年のことだけがこころ残りとなっていた。
「では、反対に、手に入ったものはありますか? 知識や技術でもかまいません」
「家族です。家族に恵まれて、本当に幸せな人生でした」
「では、今離れてきたばかりの人生の中で関わった人たちの中に、今を生きる里江さんと関係のある人はいましたか?」
「。。。最近出会った彼、彼が。。。少年かと思ったんですが、違うみたい。私を引き取ってくれた養父です」
彼に感じていた懐かしいような、ほっとするような不思議な感覚。それが何か、やっと納得できた。
「では、今1つの人生を離れてきたばかりのあなたから、現在を生きる里江さんに、言葉、メッセージを送ってあげてください」
里江は、こころの中でメッセージを受け取った。そのメッセージは、今の里江のこころに優しく響いてくれた。
「それでは、そろそろ、その場所も離れましょうか。さらに上へ、上へ、光の中へとあがっていきます。優しい光、穏やかな光、明るい光、荘厳で美しい光の中へと包み込まれていきます。今、その光を感じることはできますか?」
「あ、はい」
「そこには、あなたが産まれる前から、あなたのことだけを見守り導いてくださっている光の存在、ハイアーセルフがあなたの訪れを待ってくれています。その存在を感じることはできますか?」
「あ、はい」
「では、また、数字を1~3まで数えます。するとあなたの前に、光の存在、ハイアーセルフが現われてくださいます。どんな姿、あるいはどんな形で出てきてくださるか、感じ取ってみましょう」
いつものカウントで目の前に現われたのは、丸い大きな光のかたまりだった。キラキラ輝いて、少しまぶしいくらいだ。
「まずは姿を現してくださったハイアーセルフに、『ありがとうございます』とお礼の言葉をお伝えしましょう」
「あ、ありがとうございます」
「ハイアーセルフに何か聞いておきたいことはありますか? 今は、どんなことでも答えてくださいます」
「あ。。。あの、私。。。結婚できますか?」
「答えはあなたの中に降りてきます。答えが降りてきたら教えてください」
「あ、大丈夫です」
ハイアーセルフのメッセージは、里江の質問、結婚できるかどうかのイエス、ノーの答えではなかったけれど、まさに、今の里江に必要なメッセージだった。結婚できるかどうかではなく、目の前にある幸せに気づくことから始めればいいんだと、そんなふうに思えた。
「では、今日はハイアーセルフとはお別れしましょうか。『ありがとうございます』と、お礼を言ってお別れしましょう」
「はい、ありがとうございます
」
ハイアーセルフの姿が消えた。本当に今日も、いっぱい泣いてしまった。でも、それ以上に、いっぱい受け取れたメッセージがあった。彼との出会いも、今は大切にしてみようと思えた。
「彼、待ってくれるんです。なかなか決められない私を、急かさないというか。。。」
「安心感があるのかな?」
「そう。。。ですね。ぐいぐい引っ張ってくれる人ではないんですけど、ちゃんと話を聴いてくれて、でも、自分の意見も言ってくれて」
「もう少し、せっかくのご縁、大切にしてみられます?」
「はい
」
珍しく、迷うことなく素直にうなずけた。
(上記、フィクションです)
、
(副作用でダイエットになってしまう場合もあります
)
LINE@始めました
イベント情報配信ご希望の皆さまへ